M向け,第2学期木曜3限 · 新潟大学 大学院総合学術研究科・大学院自然科学研究科
日程についての注意
本講義は木曜3限、全13回です。初回は 2026年10月8日 です。
10月15日・10月29日・2027年1月28日は休講です。また、2027年1月14日は月曜授業のため、本講義はありません。
日程・授業内容#
2026年10月8日更新。第1回は実施内容、第2回以降は予定です。授業内容は進度に応じて調整することがあります。
| 回 | 日程 | 授業内容 |
|---|---|---|
| 第1回 | 2026/10/8 | 復習・Morse関数・球面の高さ関数(実施済み) 多様体・接空間・微分・連鎖律を復習し、Hesse形式、非退化臨界点、指数を学んだ。球面の高さ関数の臨界点と指数を計算した(板書ノートの例1.4まで)。 |
| 第2回 | 10/22 | トーラス・臨界点の孤立性と有限性・Morse補題 トーラスの高さ関数の臨界点と指数を調べ、非退化臨界点の孤立性とコンパクト多様体上での有限性を証明する。Morse補題による局所標準形と等位集合の形を学び、実射影平面の一つの座標近傍で指数を計算する。 |
| 第3回 | 11/5 | 射影平面の例・Morse関数の存在と摂動 実射影平面上の関数の全臨界点と指数を確認し、退化臨界点が摂動で二つの鞍点に分かれる例を調べる。Sardの定理による局所存在と大域的な存在定理を学び、Morse関数全体の開性・稠密性、小さい摂動による指数ごとの臨界点数の保存を確認する。 |
| 第4回 | 11/12 | 勾配ベクトル場と勾配流 Riemann計量と勾配ベクトル場を定義し、勾配が計量に依存することを確認する。負勾配流に沿う関数値の単調性と臨界点への収束を学び、球面や鞍点の例を調べる。 |
| 第5回 | 11/19 | 安定多様体と不安定多様体 安定・不安定多様体を定義し、その次元と臨界点の指数の関係を学ぶ。球面・トーラス・実射影空間を例に、不安定多様体による多様体の分割と流線の接続を調べる。 |
| 第6回 | 11/26 | ハンドル接着とReebの定理 臨界値を含まない区間での劣位集合の変化と、臨界値を通過するときのハンドル接着・胞体付加を学ぶ。トーラスの例を確認し、臨界点が二つの場合のReebの定理を証明する。 |
| 第7回 | 12/3 | 横断性とMorse–Smale条件 部分多様体の横断的な交わりと次元公式を学び、Morse–Smale条件を定義する。流線に沿う指数の減少、トーラスを傾けたときの接続の変化、Morse–Smale条件の生成性を確認する。 |
| 第8回 | 12/10 | 勾配流線のモジュライ空間 流線を時間の平行移動で同一視するモジュライ空間を定義する。正則等位集合による切断とシリンダー構造から次元公式を導き、不安定球面および球面・トーラスの例を調べる。 |
| 第9回 | 12/17 | コンパクト性と壊れた軌道 壊れた軌道を加えるモジュライ空間のコンパクト化を学ぶ。指数差1の場合の流線の有限性と、指数差2の場合の境界の記述・貼り合わせを確認し、境界点が偶数個になる理由を考える。 |
| 第10回 | 12/24 | Morse複体と境界作用素 鎖複体とホモロジーを導入し、流線の個数をmod 2で数えてMorse複体を構成する。1次元モジュライ空間の境界から$\partial^2=0$を証明し、円周・球面のMorseホモロジーを計算する。 |
| 第11回 | 2027/1/7 | Morseホモロジーの計算例 トーラス・変形した球面・実射影平面のMorseホモロジーを計算する。境界作用素の核と像の役割を確認し、臨界点数の交代和とEuler標数の関係を調べる。 |
| 第12回 | 1/21 | Morseホモロジー定理とMorse不等式 特異ホモロジーとの同型を与えるMorseホモロジー定理を学び、弱い・強いMorse不等式とEuler標数の公式を導く。完全Morse関数や複素射影空間・種数2の曲面を例に、臨界点数の下限を求める。 |
| 第13回 | 2/4 | 総合確認・Floer理論への展望 Morse複体の構成と$\partial^2=0$、Morse不等式までの流れを振り返る。Hamilton流の非退化固定点とArnoldの評価を紹介し、トーラスの具体例とMorse理論・Floer理論の対応を学ぶ。 |